株式会社ジェイテック

製鉄&アルミプラント向け特殊計測器|耐火&ガラスマテリアル専門技術商社

タンディッシュ残鋼レベル検知装置 RSDとは

本装置は、製鉄所の連続鋳造ラインにおけるタンディッシュ内の残湯量(残鋼レベル)を監視するために開発されました。

従来の残鋼レベル監視法には、重量による監視、カメラを用いた視覚的な監視、ディップスティック法による監視等がありますが、これらの方法では耐火物の摩耗や浮遊スラグによる誤差が発生していました。

RSDは、タンディッシュ底に取り付けられた電磁センサーにより、導電体(溶鋼)と絶縁体(耐火物、スラグ、空気)を検知することができます。そのため、様々な誤差要因を排除し、より精度よく残鋼レベルを監視することができます。

重量監視との差

タンディッシュ内残鋼レベルの測定方法として、ロードセル重量を用いた監視法が多くのプラントで採用されています。

しかし、タンディッシュ内の重量は、溶鋼以外にも耐火物の摩耗やスラグでも変化するため測定精度が良くありません。

RSDは電磁センサーにより、耐火物から溶鋼とスラグの界面までの距離を測定することができるため測定精度が優れています。

測定原理

電磁センサーには一次コイルと二次コイルが内蔵されています。

一次コイルに交流電流を流すことで交流磁界が発生し、二次コイルに電圧が生じます。

交流磁界が導電体である溶鋼に作用すると、溶鋼内に渦電流が発生しこれが磁界を打ち消すため二次コイルの電圧が低下します。

一方、スラグや空気といった絶縁体が磁界内に入ると、渦電流が減少し、二次電圧は上昇します。RSD測定システムはこの二次電圧変化をもとに、タンディッシュ内の残留鋼(湯面)の高さを算出します。